執行官の訪問は断れないの!?
競売では、執行官と不動産調査士が競売物件となる家の調査にきます。
執行官は裁判所から、国の権限のもとに訪れます。
外部調査だけでなく家の中の調査も行いますが、何ら違法な行為ではありません。
そして、不動産競売では、執行官によって調査した結果をまとめた競売3点セットというものが準備されます。
入札希望者はこの内容をもとに入札するかどうかを決定することになりますので、この3点セットは重要なものです。
ですから、執行官の役割は大きいものとなりますね。
債務者の中には居留守を使って調査を拒もうとする人がおります。
そこで、執行官の調査は拒むことができるのか?という問題です。
拒むのは本人の自由ですが、どんな方法で拒んだとしても、結果的には鍵を用意されるなどして、調査は行われます。
それだけの権限があるということです。
あくまでも執行官の役割は書類を作るための調査に来るのです。
いきなり執行官がきたからと言って、すぐに追い出されるようなことはありません。
何かを持っていかれるような事もありません。
目的は、競売3点セット、物件の調査です。
競売3点セットとは
- 現況調査報告書
- 評価書
- 物件明細書
ただし、物件の調査をされるということは、その物件は数ヵ月後には競売にかけられるということです。
調査以外に執行官が来るケース
新所有者が決定して明け渡し期間がきたにも関わらず明け渡さない場合
この場合の目的は、ただの調査ではありませんので、強制的に明け渡しを命じ、退去をしてもらうために来ます。
もし抵抗すれば、その家から無理矢理追い出されます。
執行官は、その目的(職務)を実現するために権限を与えられています。
もしも抵抗を受ける場合には、警察を呼んでサポートを求めることもできます。
執行官が来る状況でも違う解決策はある!
このように物件調査のために執行官が自宅へ来るような状況でも、まだ全てを諦めてはいけません。
何もせずにそのまま競売で買い叩かれてしまうのは非常にもったいないことです。
自己破産する場合でも、任意売却をすれば売却代金の中から引越し代金くらいは自分の手元に残しておくことが可能です。
しかし、執行官が来たということは、入札までの時間は約3〜5か月といったところです。
それほど時間がないのですが、残された期間でも十分に別の道を選べる可能性はあります。
具体的には、このような段階から競売を取下げ、任意売却にした方はいらっしゃいます。
それに、どうせ競売だし、もう破産するしかないと諦めていた方でも、債務整理という解決をした方もいらっしゃいます。
ただし、何と言っても時間との勝負ですから、ゆっくり考えている時間はありません。
とにかく一日でも早く、今すぐにでも専門家に相談することをお勧めします。