非弁提携弁護士という言葉をご存知でしょうか。
非弁というのは、「弁護士ではない」という意味ですが、弁護士ではないものと提携している弁護士のことを非弁提携弁護士と言います。
一般的に弁護士というと、「堅い・真面目・倫理観がある」というイメージですが、残念ながら、実際に業者などに名義を利用させてしまう弁護士がいるのです。
市民を食い物にしてお金を稼いでいます。
また、弁護士自身が非弁行為だと自覚せずに、名前や判を悪用されているケースもあります。
ここでは、非弁提携弁護士に騙されてないために、手口や注意点を紹介します。
1. 偽物や悪徳弁護士には要注意!非弁提携弁護士とは?
法律業務を行ったり誰かの代理人となるには、弁護士などの資格が必要です。
裁判所における訴訟や破産・個人再生手続きだけでなく、代理人として消費者金融などと交渉を行う債務整理などの業務も法律業務とされます。
資格もないのに、もしも法律業務を行った場合には弁護士法に違反します。
この違反行為を行うことを「非弁活動(非弁行為)」といいます。
また、弁護士法では、弁護士は非弁活動を行う業者・者(非弁業者)からの業務(事件)の斡旋(あっせん)を受けたりしてはいけないことを定めています。
更に、弁護士は非弁業者に名義貸しすることも禁止されています。
しかし、中には悪い弁護士もいて、名義貸しをしてしまうのです。
この行為のことを「非弁提携」といい、非弁業者に名義貸しする弁護士を「非弁提携弁護士」といいます。
このような護士が本当にいるのか?と思われるかもしれません・・・。
しかし、過去にも事件になっています。
- 整理屋
- 事件屋
- 紹介屋
このような組織と組んで斡旋を受けた弁護士がいたり、非弁業者に名義貸しをして儲ける弁護士など…。
あってはならない事ですが、中にはこういう弁護士もいるので気を付けなくてはいけません。
【参考ページ】
【事件屋の手口・誘い文句】トラブルを解決しますと近寄ってくる人を信用しない!
2. 非弁提携弁護士の手口を知っておく〜弁護士に会えない場合は要注意
あたかも本当の弁護士事務所のようなところに連れて行かれます。
そして、弁護士は不在と言われ、弁護士ではないものに対応されるのです。
事務員のような振る舞いをされるので、違和感を持たないでしょう。
また、問題に対する説明もそれなりにされ、弁護士が不在の理由を具体的に告げられるため、おそらくほとんどの人が信じてしまいます
実際には、弁護士事務所かどうかもわからないただの事務所です。
誰だかよくわからないような人が、弁護士の目を通すこともなく適当な訴状や書面を作成してしまいます。
さらに、最悪のケースだと、依頼してお金を支払ったにもかかわらず、そのまま放置されます。
依頼費用だけでなく、手続きに必要だといって預けたお金さえも戻ってこなくなってしまったという事例もありました。
なお、名義貸しをしている弁護士は、それがバレれば懲戒処分を受け法律業務ができなくなります。
その結果、依頼人が依頼した案件はそのままです。
非弁提携弁護士や非弁業者には気を付けましょう。
3. CMや電車内の広告で見かける大手だからと安心は禁物~法律事務所の見分け方
大手弁護士事務所だろうと、門構えの良い法律事務所であろうと、レベルの低い仕事をすることがあります。
3-1 どのような点に注意するべきか?
- 事務員がやたらと多く、弁護士には会わせてもらえない
- 得体の知れない業者などから紹介される弁護士には警戒する
- 事務所に行っても弁護士を見かけない
弁護士に依頼する際には、「弁護士」という名前だけで安心感を覚えてはいけないという事です。
非弁提携弁護士に引っかかってしまうと大変です。
ここ数年間でも、弁護士という資格を悪用した結果、業務停止処分などの処分を受けた弁護士は少なくありません。
そして、それらの処分を受けた弁護士の多くが、非弁提携弁護士に絡んでいるという実情があります。
また、自分からでなくとも、相手から近づいてきます。
悪徳業者や非弁業者が近づいてくるケースを紹介しますので、気を付けてください。
例
- 自宅のローンの支払が滞り競売が進んでいる
- 数社からの借り入ある
- 非提携弁護士や事件屋から電話
- 闇金からの勧誘
「もう自己破産するしかない」などとお金の問題を抱え、諦めているような人に対して、いろいろな手口で話を持ちかけてきます。
いきなりの電話やDMには要注意です。
そんなうまい話あるわけない!と冷静な判断が出来ればよいのですが・・・。
相手も巧みに信じ込むように話を持ちかけてきます。
十分な注意が必要です。