親が亡くなった時、相続の権利は当然子供にもあります。
そのため、父親が母親以外の女性との間にも子供を授かり認知をしていた場合には、その子供にも権利はあります。
法的に親子関係が認められているので、遺産を受け取る権利は平等なのです。
また、兄弟姉妹の遺産の分割を受ける場合、異母兄弟も受け取れます。
しかし分割の配分は違います。
気になる内縁の子や異母兄弟への相続分など、親が違う兄弟姉妹がいる場合の相続について詳しく説明します。
1. 父親とは婚姻関係のない女性との間に生まれた子にも相続の権利はあるのか
相続の順位で配偶者の次にくるのは、子供です。
一緒に暮らしているかではなく、認知されているかどうかが重要となります。
例えば、父親が家庭以外にも家族を持ち亡くなった場合、つまり非嫡出子がいる場合、認知されていれば、子供として相続する事になります。
認知されていなければ、親子であるとは認められず、相続はできません。
非嫡出子とは | 結婚していない男女の間にできた子供の事。 |
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認知とは | 言葉だけの意味では、認めるという事ですが、この場合、自分の子であると法律上認める行為の事。 |
法律上、婚姻していない間の子供は相続が通常の子供の半分とされていました。
しかし、平成25年9月4日の最高裁判決以降、非嫡出子も他の子供と同じ分配の相続を受けられるようになりました。
認知によって相続の権利が違うのは、父親の場合だけで、母親との親子関係は認知で確定されるものではありません。
出産した事実が親子であることを、すでに証明しているからです。
子供であると法的にも認められていれば、どんな状況であっても相続の権利は発生します。
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2. 相続の分配はどうなるのか〜全血兄弟姉妹と半血兄弟姉妹の相続割合は異なるケース
全血とは聞きなれない言葉ですが、両親が同じであるという意味で、半血とは、父か母が違うという意味です。
相続は親が亡くなった場合だけではありません。
家族構成によって、兄弟が亡くなった時に相続が発生する事もあります。
兄弟の遺産を相続する時、両親が同じでなくても権利はあることをご存知ですか?
片親が違う兄弟でも、分配に違いはありますが、相続の権利はあります。
故人の兄弟や姉妹が相続人となるケースをご説明させていただきます。
2-1 子供と祖父母(直系専属)がいない場合
第3順位の兄弟姉妹に権利がうつるので、配偶者と、父親の兄弟姉妹が相続人となります。
配偶者が4分の3、兄弟姉妹は4分の1となる。
2-2 兄弟姉妹と異母兄弟がいる場合〜具体的な分配例
兄弟姉妹に相続の権利がうつるということは、異母兄弟にも権利が発生。
兄弟姉妹の2分の1を異母兄弟は受け取れます。
配偶者の4分の3は変わらず、兄弟姉妹と、異母兄弟で合わせて4分の1となります。
(例) 相続人が、配偶者と兄と弟、異母兄弟の弟、4人の場合
配偶者は、4分の3。
兄と弟と異母兄弟の3人で4分の1を分ける事になりますが、異母兄弟は、全血兄弟の2分の1。
兄と弟は、4分の1×5分の2、つまり20分の2。
異母兄弟は、4分の1×5分の1、つまり20分の1となります。
受け取る配分は違ってきますが、両親が同じでなくても相続の権利はあるのです。