公募債や私募債を利用した詐欺に注意
社債とは、会社が資金調達を目的として発行している債券です。
その債券を投資家に発券して、調達した資金で会社経営を行い、その利益を投資家に分配するものです。
なんとなく株式にも似ていますが、株式は資本となるのに対し、社債は会社の負債=借入れとなります。
また、社債には2種類あります。
そして、社債を利用した詐欺にひっかからないために知っておいてほしいことをご説明します。
社債の中には、普通社債とは異なり、一定の価格で将来的にその会社の株式に転換することができる(これを転換社債といいますが)ものがあります。
これを利用した詐欺が、転換社債詐欺と言われています。
ここではその手口を紹介したいと思います。
社債を利用した詐欺について
まずは、未公開株詐欺などと同様に、電話勧誘やDM、パンフレットでの申込み案内が突然届きます。
このような案内は、詐欺の可能性がとても高いです。
相手の目的は、不特定多数の者に送り付けて、その中で釣れた投資家を騙すことです。
では、具体的に見ていきましょう。
電話やパンフレットでの転換社債の誘いと詐欺の実態
そもそも、転換社債は電話やパンフレットで購入を勧誘されたりはしません。
このような話が来た場合は真っ先に詐欺を疑ってみるべきです。
転換社債詐欺では、その社債を売りつけた後、最初の内は配当金を支払ってきます。
しかし、結局は会社を倒産させてしまうのが手口です。
転換社債は無担保なので相手が倒産して債務不履行になれば、会社は投資した金額を返す必要がありません。
つまり、投資家は投資したお金を全て失うこともあります。
特に、次のような場合は気をつけましょう。
- 業者に関する情報がHPサイトやパンフレットでしか確認することが出来ない
- 海外事業で業務実態が把握できない
- 環境対策や発展途上国への援助に従事していると言われる
これらの場合はとても怪しい例の一つです。
更に、通常の金融機関が取り扱っている公社債の利率に比べて、5〜12%程度と高い利率を掲げているのも特徴の一つです。
この詐欺は、未公開株式詐欺が有名になってしまい騙す事が出来なくなったため、詐欺集団が次なる手としてあみ出した詐欺行為です。
いくらお金が欲しい、お持ちになりたいなど・・・・
欲望があっても、これらの詐欺だけには絶対に引っかからないようにしましょう。
「100%儲かる」とか「すぐに多額の収入を受け取れる」といった甘い文句にくれぐれも乗せられてはダメです。
なお、この詐欺の対象は高齢者の方や株式や社債に関して疎い方であり、よく分からないままに被害にあわれています。
もしも電話などによる勧誘があっても、分かったふりなど、曖昧な態度をとるのはやめましょう。
きちんと断らないと、詐欺の標的にされます。
十分に気をつけましょう。